なぜ不妊症になるのか?
2017.10.27
前回から続いて不妊について書きたいと思います。
基本的になぜ不妊症になるか考えてみましょう。
不妊症は、女性に問題があることが大半だと言われていましたが
現在では、男性にも原因がある不妊(男性不妊)と半々だと言われています。
不妊症とは子宝に恵まれないという症状であってそういう名前の病気が
あるわけではありません。
~男性不妊~
男性不妊の原因は造精機能障害が約90%といわれています。
精子をつくる機能に問題があり、うまくつくれない状態です。
精巣や、内分泌系(ホルモン分泌等)の異常が原因となります。
造精機能に問題があると精子の数が少なかったり、運動性に乏しくなります。
そうすると、卵管まで到達する精子が減ってしまい不妊の原因となってしまいます。
他に男性不妊には、ストレス、飲酒、喫煙、糖尿病、投薬なども原因となるため
確定するまでには、慎重な検査が必要です。
~女性不妊~
女性の不妊の原因は、内分泌系(ホルモン分泌等)の異常が多いといわれています。
無月経など、月経に異常があるものが多く、多嚢胞性卵巣症候群(PCO)や高プロラクチン血症
黄体機能不全などが原因として知られています。
その他にも子宮筋腫や卵管狭窄などの器質的な異常も不妊症となることが多いです。
また現在は、晩婚化が進み卵子の老化も大きな原因の一つといえます。
治療方法
治療方法としては、タイミング法→人口受精→体外受精→顕微授精へとステップアップ
することが一般的です。
女性にはどの段階でも負担のかかる治療ですが、人工授精からは精子の採取も必要に
なってくるので男性の理解と協力も必要になってきます。
また女性の内分泌系の異常の場合は排卵誘発剤などの投薬もあり、卵巣過剰刺激症候群などの
リスクを伴い、身体的負担が大きくなることがあります。
当院では、健康な生理にする、体温を上げる(温活)、AGE(終末糖化産物)数値を下げるを柱として
一人一人にあった方法で施術させてもらいます。
治療はいくらぐらいかかるのか?
不妊治療はタイミング法までは、保険で治療できることが多いですが
人工授精以降の高度生殖医療はほぼ自費での治療となります。
クリニックによって異なるので一概には言えませんが、人工授精で2~3万円
体外受精で30~50万円、顕微授精で50~70万円というところが多いようです。
(詳しくはクリニックにお問い合わせください)
高度生殖医療に関しては国の助成制度もありますが、それでも経済的な負担は
大きく社会的な問題にもなっています。
不妊治療に必要なこと
不妊治療をしていくには色々な問題があると思います。
まずはご自身が不妊症だと認識できるか、パートナーが理解し協力してくれるか、
経済的にどうか、という問題があると思います。
これらの問題を解決するにはパートナーとお二人で理解しあい、助け合うという
気持ちが必要だと思います。
その気持ちがあれば何らかの形で問題は解決できると思います。
お一人ではなくぜひお二人で不妊に対して向き合い、実りある
妊活を送っていただければと願っております。